前回の緊急事態宣言の時に、僕は心を奮い立たせて   「頑張って国民の心の力で乗り越えよう」 と申し上げました。
医療崩壊の現場を見る限り、今回も一緒に乗り越えよう!という強い思いは変わらないのですが、ほぼ1年近く様々なことを我慢し、歯を食いしばり生きてきて、コロナ疲れでヘトヘトになり、今や心が折れそうになっている国民へ、せめてもう少し「やる気になる」発信であって欲しかったなと思うと、それが残念です。
何やら不公平な要請であることも気持ちが削がれる理由かも知れません。
また、特措法に「罰則」を付けよう、と言う意見が出てきましたが、僕は「罰則」を伴う改正に反対であることも、以前と変わりません。どうか慎重に丁寧に議論して頂きたいと願っています。
さて飲食店の立場になってみればささやかな協力金が出るとは言え、一年の戦いで体力を奪われた今更の要請はまさに死活問題でしょう。
今回の宣言で強く要請されたのは3つです。
①飲食店の営業時間を20時までに短縮。
②テレワークによる出勤者数の7割減
③20時以後の不要不急の外出自粛
それに、おまけのように
④スポーツ観戦、コンサートなどの人数制限(最大5000人或いは50%で数の少ない方)
という要請もありました。
死活問題は音楽家も一緒です。
僕自身、音楽家や音楽に携わる人の生活を少しでも護る為に新しいガイドラインを探りたいという思いと「ショーを止めるな」の強い気持ちで、出来うる限りの感染症対策を講じ、採算度外視のコンサートを9月から実行してきました。12月までの30ステージで、お客様の自制心や慎重な対応のお力もあって、幸いに感染者の報告は無く、我々にとって一つの明るい道筋を示すものでした。
「さだまさしコンサートならば安全だから人数制限をしない」と多くの会場から言って貰えるところまで自助努力をしてきましたが、残念ながらここでもう一度「ふりだしに戻る」です。
まさに三歩進んで二歩下がる思いですが結果、一歩でも前に行けたら良いと思います。

また、今月、1都3県で予定しているコンサートは、半年も前から延期させて頂いているものですので、楽しみにして下さるお客様が多いのですが、この緊急事態宣言を受け、コンサート開催の可否について、現在スタッフと急ぎ協議中です。結論はできるだけ早くお伝え致しますので、恐れ入りますがもう少しお待ちくださいますようお願い申し上げます。

再びこの感染症との闘いに臨むにはかなりの心の力と覚悟が必要ですが、医療関係者の疲弊と苦しみを思うと、それでもやっぱり僕は頑張ろうと思う、と改めて申し上げます。
本当にここで止めなければこの国は当分立ち直れない事になるでしょう。
ひいては私たちの生活も立ちゆかなくなるのです。
どんなに辛くとも、大切な生命を護る為に、再び気持ちを奮い立たせて、この感染症と闘いましょう。
一歩一歩心を緩めず、できる限りの安全を護り、懸命に、大切に生きて行きましょう。

さだも頑張ります!

             2021年1月8日
                    さだまさし